XP、MRIは現代科学が生み出した素晴しい機器である。これで骨折・ヘルニア・変形・狭窄・骨棘等を見つける事ができる。しかしこれらはあくまでも所見であって、ヘルニアや変形があっても症状が無い人や手術でヘルニアを除去しても症状が治らない人がいるという事実がある以上、これらが原因とはいえない。
何故、ヘルニアや狭窄したかを考えなければいけないのである。
結論は、ヘルニアが出る程脊柱管狭窄症と診断がつくほどに、椎骨・仙骨がずれているだけなのである。●仙腸関節は可動●神経の牽引説●仙骨の代償がわからなければ、原因は説明できない。(詳しくは前号までを参照)。「ヘルニアで(脊髄)神経を圧迫して症状が出た」は「刷り込まれている」としか言いようがない。なぜ骨がずれるかと言うと、支える筋力が弱い(もての科学的説明ができていないので、手術しても治らない人がいるのである。今回の歩行実験でも「仙骨の後方変位を治したら歩幅が広くなった、代償による胸椎の変位が治った」と言う結果が出ている。他にも、「左変異した椎骨の場合右に症状が起こり、それを矯正したら症状が消えた。」「この関節にこのROM運動を処方したらこの症状が治た。」等のように、背骨コンディショニングは仮説や刷り込まれたものにベースは置かない。実践値においての結果から導き出された、いわば実践科学にもとづいたプログラムである。